Nov 21, 2010

高樹レイ(vocal)×若井優也(piano) DUO

今日は、B♭のセッション仕切りを終えて、一旦帰宅してから、マムゼルにライブを聴きにいってきました。

高樹レイ(vocal)×若井優也(piano) DUO

いやぁ、素晴らしかったですねぇ。

レイさんとは、一応共演歴もあるし、以前からその活動は存じておりましたが、このところ、若手ピアニストの若井君とのデュオに注力されているという事で、その音楽の世界に、とても興味を持っていました。

若井君は、東大出の若手天才ピアニストという肩書きがついてまわる人ですが、この日のライブを聞いて、その肩書きは、むしろ損な方向に作用しているのではないか、、、と思いました。そんな肩書きとは関係なしに、この世代では、圧倒的に突出した才能、実力を持つピアニストだと思いました。というか、中堅、ベテランを含めても、日本人で、これほど凄いピアニストは、数少ない存在ではないでしょうか。もちろん、いろいろな個性はあり、それぞれのカテゴリにおいて、素晴らしいピアニストはいますが、若井君のような個性は、ちょっと他に思いつきません。

とにかく音色が美しい。弾きなれた、聴きなれた、マムゼルのピアノが、まるで違う音を奏でていました。自分で言うのもなんですが、僕も、ジャズピアノ弾きとしては、ピアニシモの音色はコントロールできる方だと思っていましたが、若井君は、僕とはまったく違う音色を奏でていました。僕には絶対に出せない音。

あそこまでの音色のコントロールは、クラシックピアノの巨匠でないと出来ないんじゃないかというほどの衝撃!

そうかと思えば、アップテンポになれば、キース・ジャレットのような長い速弾きフレーズが次から次へと紡ぎだされて、しかも、ひとつひとつの音が粒だっていて、Swing しているんです。無駄な音は、一音たりともありません。

レイさんとの掛け合いも素晴らしく、初めて聴く分には、綿密にアレンジされたかのように聴こえますが、大半は即興の展開とのこと。デュオという形態は、僕も結構やっていますし、その自由度の高さは、理屈としてはわかっているものの、ここまで自由になりつつ、しかも、完成度が高い演奏というのは、聴いた事がありません。

とにもかくにも、あらゆる意味で、非常に高い芸術性を持った、素晴らしいライブでした。正直な所、音楽の好みとしては、僕のスイートスポットから外れていた部分が大半なのですが(基本的に、フリーや変拍子は嫌い)、そんな事を超越して、心地よく聴く事ができました。

アンコール後に一緒に演りましょう、、、とレイさんに声をかけて頂きましたが、さすがに、この芸術性高い世界の後に、僕のような荒削りなスウィンガーがステージに出て行く訳にもいかず、またの機会に是非お願いしますという事で、ほうほうのていで退散しました。

という訳で、とても刺激を受けたライブでした。24歳の若者に、これほど教えられるとは。。。 まぁ、一方では、自分は自分のスタイルで頑張るしかないなぁと、あらためて思ったというのも事実です。

とにかく、練習あるのみ!

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Nov 26, 2009

Benny Green Trio +1

ライブ聴きに行って来ました。

いやはやなんとも、すばらしかったです!

ここ数年のライブ巡りで、一番のヒットだったと思います。

2009年11月26日(木)
グランドホテル浜松 SOMEDAY

ピアノ:ベニ-・グリ-ン(Benny Green)
ベース:ピータ-・ワシントン(Peter Washington)
ドラム:ケニ-・ワシントン(Kenny Washington)
ギター(ゲスト):井上 智(Satoshi Inoue)

ベニー・グリーンにダブル・ワシントンという強力なメンバーが、浜松のような地方都市に集結して、はたまた SOMEDAY のようなこじんまりとした空間で至近距離で聴くことができるということが、まずはあり得ないことです。

ブッキングを担当されたであろう井上さんと、「浜松ジャズを楽しむ会」、そして、グランドホテル浜松に、まずは感謝です。

ライブは2セット入れ替え制でして、僕は後半のセットに、ベースの岩間君と一緒に行きました。

まずは、ピアノ・トリオでスタート。Benny Golson作曲の Five Spot After Dark からおごそかにはじまりました。

前半、トリオで4曲ほど演奏されましたが、最初の3曲に、この夜のライブは集約されていたと思います。出だしのミディアム・スイングから、テンポ300を超えていたであろう超高速4ビートまで、すさまじい勢いでした。長尺のソロながら、まったく飽きることなく、どこまでもいってしまいそうな展開。そして、なによりも凄いのは、どんなにテクニカルかつエモーショルな方向に走っても、決してスイングすることを忘れないこと。

とにかく聴いていて心地良いのです。

最高でした。

後半は、ギターの井上さんが入って、リラックスしたセッションタイムという感じになりました。

僕が言うのも本当に生意気ですが、ベニー・グリーン、腕を上げましたね。一昔前の印象で僕の中では止まっていたのですが(当時から好きなピアニストではありましたが)、今回は、なんというか、吹っ切れたような凄さがありました。

素晴らしいライブで感動したと共に、自分ももっと練習しないとダメだなぁと反省させられました。

次回のライブは、12/5 Bb で、バップをテーマにしておりますし、頑張りたいと思います。

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Dec 09, 2008

中村健吾トリオ@風の家

NY在住のベーシスト、中村健吾さんのライブを聴きに行きました。

会場は僕も時々出演させてもらっている磐田『風の家』。

今回は、ピアノトリオの編成で、片倉真由子(piano)、クラレンス・ペン(drums)、中村健吾(bass)というメンバー。

素晴らしいライブでした。

毎回書いていますが、健吾さんのリーダー・ライブは、いつも期待以上の感動を与えてくれます。ジャズの素晴らしさ、楽しさに溢れていて、心洗われて、また明日から頑張ろうという気持ちになります。

片倉さんのピアノははじめて聴きましたが、まだお若い様子なのに、とても正統派で、無駄な音は一音たりとも弾かず、強烈にグルーブしていて、なによりも黒いブルース魂に溢れていて、僕好みでした。

クラレンスのドラムは、とにかく凄くうねっていて、音符で書き表せすことができないようなフレーズの連続でした。しかしながら、流れてくるリズムに身をゆだねていると、理屈ぬきにとても気持ちよいのです。そしてすさまじいダイナミックレンジ。普段は極小のピアニシモでビートを刻んでいながら、ここぞという時にドッカーンと爆発するメリハリには言葉がありません。

健吾さんは、楽器のセッティングも含めて、音楽的には少しスタイルが変わったような気がしましたが、太く美しい音色と、心地良いビートは、一段とパワーアップしていて、いつもの通り、暖かい気持ちが伝わってきました。

仕掛けのある曲も多かったのですが、ツアー終盤ということで、本当にバッチリ決まっていて、そして、なによりも、健吾さんのバンドらしいところは、普通に4ビートになった時の心地良さ! これぞジャズの醍醐味!!という感じでした。

明日のケルンも行きたいけれど、年末ということもあって、さすがに二日連続で早い時間帯に会社を抜け出すのは無理でしょうか。。。

やっぱり、ジャズは素晴らしい芸術ですね。

また明日から僕も頑張りたいと思います。

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May 29, 2008

AMAZING WAVE

浜松 Merry You に「テルミン&オンド・マルトノ」のライブを聴きに行ってきました。

  生方ノリタカ(テルミン)
  市橋若菜(オンド・マルトノ)

どちらの楽器も生でライブを聴くのは初めて。

良いライブでした。

演奏そのものも良かったのですが、MCバトルも最高でしたね。

生方さんは、テルミンという楽器を選んだ理由として「鍵盤というインターフェースの制限から逃れたかった」とおっしゃっていましたが、その気持ちには同じ絶対音感型プレイヤーである僕もとても共感できました。

平均律の呪縛....

ジャズという音楽は、そもそも、平均律という制限の中で、いかに新しいサウンドを求めるか....というものだと考えられます。それはそれで面白いと思うわけですが、しかし同時に、しばしば強いストレスを感じます。

もっと開放されたい....

僕が、ピアノだけでなく、ギターやサックスを弾いているのは(最近、人前ではほとんど弾いていませんが、自宅では実はピアノを弾く時間よりも長いくらいなのです)、どちらも平均律がベースの楽器とはいえ、ピアノよりは多少音程の自由度があるし、発音した後のコントロールも可能だし、普段ピアニストが抱えている欲求不満から、かなり開放されることができるからです。

今回のライブでは、その段階よりもさらに進んで、平均律以外の音階も積極的に使われていましたが、それがとても耳に新鮮で、心地良かったです。

秋には尺八とコントラバスとテルミンという、音程が不安定な楽器ばかりのトリオでのツアーも予定されているという話で、とても楽しみであります。

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Nov 24, 2005

矢野顕子さとがえるコンサート

年末恒例、さとがえるコンサートを、浜松アクトシティ大ホールに聴きに行く。このホール、つい先日、自分もビッグバンドでステージに立ったばかり。ゴージャスな館内に足を踏み入れて、今頃になって、緊張してきたりする(笑)。

席は13列目でかなり前の方。鍵盤もよく見える下手側の位置。

ジャズばかり聴いていると、どうしても煮詰まってしまうので、たまには異なるジャンルの音楽も聴くように心がけているのだけれど、矢野さんのピアノは、やっぱりすごくグルーブしていると思うし、心地良い揺らぎがあるし、結局のところ、ジャズに通じる部分はかなりあると思う。まぁでも、あんまり難しいこと考えないで、漂ってくる流れに身を任せているだけで幸せ。ここしばらく苦しんでいたひどい肩凝りが、スーッと消えてしまった。音楽って、こうでないとね。頭抱えて腕組みして聴くようなヤツは、今の僕にはもう必要ない。

矢野顕子は弾き語りに限る....と僕は思う。あの繊細でアコースティックな色彩の変化を感じたいから。

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Oct 14, 2005

銀座の夜

久しぶりに出張で東京へ行く。

週末の東京出張となれば、仕事が終わったら、ライブハウスへ直行である。今日は、最近2回ほど浜松Jazz in B♭のライブで共演させていただいた、超ベテラン・サックス奏者のQ.いしかわさんが毎週金曜日に出演されている、銀座『クラビクラ』に行ってみることにした。

地下鉄を新橋駅で降りて、銀座の街の裏通りへ出ると、まさに銀座の夜がはじまる時間帯。和服をビシッと来た女性達が、これから出勤とばかりに気合を入れてゾロゾロと歩いているは、黒塗りの高級車は次々に乗りつけるはで、どう考えても僕には場違いな雰囲気にびびる。「やっぱり帰ろうかな....」と思って、周辺をうろうろしつつも、Qさんに「行きます」とメールしてしまったし....と思い出して、意を決して『クラビクラ』の扉を開けた。

「いらっしゃいませ」の声と共に案内された店内は、意外にもリラックスした雰囲気。Qさんは、バンドのメンバーと共に食事に出ているらしく不在であったが、お店はとても良い雰囲気。次第に緊張感が和らいで、「とにかく今夜は楽しもう!」という気持ちになってきた。

しばらくして、Qさん達が戻ってこられて、ショータイムがスタート。佐藤修弘さんのピアノに岡田勉さんのベース、そして渡辺文男さんのドラムというベテラン揃いの強力なメンバー。B♭で共演させて頂いた時と同じ曲が多々あったけれど、やっぱり(僕が解釈していた雰囲気とは)全然違った。とにかくバンド全体がスイングして歌っていて、楽しさに溢れている。こんな演奏、ホント、聴いたことない。ものすごくゆらいでいて、その伸び縮みを楽しんでいるようなんだけど、ビシッと決まるところはバッチリ決まっている。なおかつ、ベテラン揃いだけに、一音一音に人生が感じられる。素晴らしい! 感動!

2nd Set がはじまるタイミングで、突然「じゃ、最初入ってね」とQさんに言われて、ステージに呼ばれてしまった。1st set が、あまりに素晴らしかったので、この中に入るというのは正直不安だったけれど、ジャズ屋としては、「上手なミュージシャンと一緒に演奏しなければ、上達できない」という思いもあったので、気合で不安を振り払ってピアノの前に座った。

という訳で、「There Is No Greater Love」「Body and Soul」「Recardo Bossa Nova」と、3曲続けて飛び入りで弾かせて頂いた。例によって、客席で聴いている時と、アンサンブルの中に入った時では、まったく印象が異なる。文男さんのドラムは、大変なスピード感があるし、岡田さんのベースも、同じ息づかいでついてくる。出音自体は、客席で聴いている時よりも、はるかに大きくゆらいで感じられるので、先輩方の出音に合わせようなどと思ったら、一音たりとも弾けなくなってしまう。理屈としては、なんとなくわかっていた部分だが、とにかく周りの出音のタイミングに単純に合わせようと思ったら、絶対にダメだ。息づかいを感じて、自分の中のノリを信じて、自信を持って音を置いていくしかない。ソロの時は、とりあえず前ノリにさえならなければ、なんとかついていけるのだけど(たぶん....)、バッキングは一瞬でもミスすると破綻しかねないので、もう本当に難しい。まさにピンポイントを狙う世界。うーむ、、、、しかし、このずれつつもグイグイと前へ進みながら、延びたり縮んだりして緊張感をかもしだす楽しさは体験できたように思う。これが、本物のジャズなんだろうなぁ。

3曲弾き終えてステージを降りたが、幸いお客さんにも喜んで頂けたようで、とりあえずは良かった。自分の演奏に関しては、細かい部分ではいろいろ思うところあるけれど、とりあえず、ここ数年間取り組んできた方向については、間違っていなかったなぁという感触を得ることはできた。僕は、やっぱりこの手の楽しくて暖かくて、スイングとブルースを大切にしたジャズが好きなんだよね。好みは人それぞれあるかもしれないけれど、僕はこの路線で死ぬまで頑張りたいと、あらためて思った次第であります。

それにしても楽しい夜だった。また必ず行きます。

***

楽天トラベルで見つけた日本橋のホテルに泊まる(もちろん自腹)。

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Jun 24, 2005

ケマル・ゲキチ&関野直樹ピアノデュオ

仕事がらみでチケットがまわってきたクラシックのコンサートを聴きに行く。ケマル・ゲキチ&関野直樹ピアノデュオ@アクトシティ浜松中ホール。

第一部は、二人が交代で出てきてソロ演奏。第2部がデュオ。全曲がリストの作曲もしくは編曲という興味深いプログラム。最も印象に残ったのは、ゲキチ氏がソロで弾いた「ウィリアム・テル」序曲。すさまじいスピードと迫力に圧倒された。ピアノ一台で、オーケストラのハーモニーとダイナミックレンジが忠実に再現されている。これは凄い! 

ゲキチ氏は、見た目もかっこいいんだよなぁ。ガーンと最後の一音を弾き終えるやいなや、大きく腕を振り上げたまま客席の方をふり向いて「ニヤリ」。うーむ、ジャズにも応用できると思うので、機会があったら真似してみよう(^^;
(もっとも、40~50年代の黒人ジャズピアニストには、客席の方を向いたまま笑顔で愛嬌ふりまきつつピアノ弾いている人も多いのだが....)

しばらく前に職場を異動になってから、クラシック・ピアノの演奏を聴く機会が増えた。ジャズ漬けから気分転換するには丁度良い。スイングのノリを研究した成果あってか、最近は、クラシックの演奏を聴いても、西洋人的なノリと日本人的なノリの違いをすぐに聴き分けられるようになった。

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May 08, 2005

鈴木良雄bトリオ

クリコモの練習が終わってから一旦家に帰り、あわただしく雑用を次から次へと片付けて、夕方再び浜松へ向かう。

『ハァーミット・ドルフィン』にて 鈴木良雄bトリオ のライブを鑑賞するのだ。ピアノに期待の若手、海野雅威をフィーチャーし、ドラムはセシル・モンローという強力なメンバー。

この手のストレート・アヘッドなバップが浜松でウケルとは正直思っていなかったのだが、開演ぎりぎりに会場についてみると既に満席。少なくとも、リスナー系のジャズファンの間では、バップの人気が復活してきているというのは、確かなのかもしれないな。

海野さんのピアノを生で聴くのは初めてなのだが、噂どおりの端正なタッチは素晴らしかった。まだお若いのに、ジャズの伝統をかなり深いところまで研究しているというのが、演奏からひしひしと伝わってくる。ベテランのベース、ドラムの両者とのリズムの絡み合いも絶妙で、心地よくスイングする、そして、なによりもジャズへの深い愛情が伝わってくる、とても良いライブであった。

ただ、確かにストレート・アヘッドで、バップ系、スタンダード系な素晴らしい演奏で、最近の僕が目指す方向に近いという印象だったものの、僕が考えるところのスイングの魅力の表現とは、これまた微妙に異なるという感じを受けたというのも正直なところ。どちらが良いとか悪いとかいう話ではないのだろうけれど、狙っているところは、実はわずかながら(ある意味根本的に)違うのかもしれない。

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Apr 21, 2005

ROOTS ツアー

中村健吾(b)クインテット at MUSE

ニューヨーク在住のベーシスト、中村健吾さんとは、2001年に浜松で開催された小曽根真ワークショップで縁あって出会って以来、keep in touch させて頂いている。今回、浜松でライブを開催したいというお話を頂いたので、近隣のジャズ好きな皆さんに声をかけて、協力を頂き、なんとか実現にこぎつけた。久しぶりの企画裏方で、なんだか自分のライブよりも緊張してしまった(^^;

健吾さんのバンドを観るのは、僕はこれが3回目。過去2回とも、極めてクオリティが高く、ジャズのバンドとしてのまとまりを感じさせる楽しいライブだったので、浜松周辺の皆さんにも、是非この素晴らしいバンドを聴いてもらいたいと思っていた。結果としても、過去最高の内容にまとまっていたと思う。

『ROOTS』というツアー・タイトル(2月に発売になったNewアルバムのタイトルでもある)から読み取れるように、ジャズの伝統を大切にした、ある意味オーソドックスな内容とも言えるのだが、しかし、そこはさすがコンポーザー、バンドリーダーとしての実力もある健吾さん、いたるところに新しさを感じさせる要素や、ハッとさせられる仕掛けが、嫌味なく、さりげなく散りばめられていて、「カッコいい!」と思わずにはいられない、極めて完成度の高いアンサンブルに仕上がっていた

ピアノの後藤浩二さん以外のメンバーが、皆、ジャズの本場、ニューヨーク在住で、連日連夜、腕を磨きあっている仲間....ということもあるだろうけれど、メンバーがステージに立っただけで、ジャズ100年の歴史の重みが感じられてきて、厳粛な気持ちにならざるを得ない。偉大なるジャズ・ジャイアンツに深い敬意を払いつつ、さらに新しい世界を切り開いていこうという、継承・発展の音楽であるジャズの『ROOTS』が、まさにここに示されていた。

健吾さんは、ピックアップを使わず、生音をマイクで拾ってアンプで出していたが、この重低音のなんと美しいことか。新進気鋭ドラマーの高橋真之介さんの強烈なビートと高度なテクニック、バップからコンテンポラリまで自由自在の後藤さんのピアノと合わさって、およそ日本人のリズムセクションとは思えない、御機嫌なスイング、グルーブを生み出していた。

ウェス・アンダーソンのアルト・サックスは、もう何度も聴いているが、伝統を大切にした、重みのある一音一音は、まさに現代ニューヨーク最先端ジャズの香り。そして、初めて聴くマーカス・プリンタップのトランペットは、良い意味で予想を大幅に裏切ってくれた。暖かく柔らかい音色、自由自在なダイナミックレンジ、美しいフレーズに抜群の歌心、、、、すべてにおいてバランス良くまとまった完璧なプレイは、会場に深い感動を残した。

いい生ジャズを聴くと、全身にパワーをもらった気がする。本当に素晴らしい、楽しい夜でした。メンバーの皆さん、スタッフの皆さん、御来場下さったお客様、どうもありがとうございました。

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Feb 12, 2005

鈴木勇次(g)6

ギターの鈴木勇次氏を迎えてのセッション・ライブを、静岡市のDOTCOOLへ聴きに行く。

「東北のグラント・グリーン」とも呼ばれる鈴木さんの演奏は、初めて聴いたのだが、いやはやなんとも、本当に素晴らしい! 僕は一応、かつてギター弾きだったこともあるので、ギターに関しては、他の楽器以上にチェックが厳しいのだが、この人は文句なしに凄い。まずは基本的なテクニックがしっかりしていて、音色はとてつもなく美しく(愛用の1950年代の渋いギブソンのギターアンプが、これまた素晴らしい!)、フレーズは歌いまくり、そしてなによりも、強烈にスウィング、グルーブしている。

迎える静岡のメンバーも、本山さんのベース、横山君のドラム、佐藤さんのアルト、「静岡のウエス・モンゴメリー」森下さんのギター、そしてマスターの林さんのピアノと、超重量級のスウィンガーを揃え、後半はサリーさんのVocalも加わって、まさに全編、バップ魂に溢れていた。

終演後は、セッション・タイムに入り、僕も2曲ほど弾かせてもらった。いやぁ、全員ごきげんにスイングしている。楽しいなぁ。ドラムもベースも若い人達で、実は顔や名前をよく知らなかったりする(ゴメン! 万一ここを読んでいたら、メール等で連絡頂ければ幸いです)。恐らくジャズの経験はそれほど長くはないと思うのだが、まったく問題なくいいリズムが出ていて、ぐいぐいと前へ進んでいく。こういう状態でソロがまわってくると、ついつい気持ちよくなって、延々タラタラ(いや、ラタラタか....)と8分音符を弾き続けてしまい、どうも垂れ流し系のソロになってしまうのが僕のまずいところなのだが、この手のバッピーな展開に慣れていないので、まぁとりあえずは仕方ないか。

セッションは延々と続きそうな様子であったが、翌日も朝早いので、泣く泣くあきらめて途中で抜けさせてもらう。ご挨拶もろくにできませんでしたが、会場でお会いした皆様、どうもありがとうございました。

浜松にいると、バップをやっている人が極めて少ないので、僕もそれなりにバッパーになったような気分がしてしまうが、こういう店に来て、ジャズをこよなく愛する濃い人達と一緒に演奏したり、聴いたり、話したりすると、まだまだ自分の音楽は表面的で、中身が薄っぺらだなぁと感じてしまう。それでも、最近は、ようやく、ある程度話についていけるようになってきたし、みんな暖かく迎えてくれるようになった。

また明日から頑張るとしましょう。

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